家相の鑑定は、単に吉凶のどちらかを定めるだけの問題ではないのかもしれない。
最近、昔かった土御門派の本を読んだ。
それで気がついたのは、吉と凶を判断してから物語を語るというより、物語を作ることがメインのように見えてきた。
そもそも、八方位には、八卦が割り当てられている。
八卦を扱うのは土御門派の仕事だった。
そして、八卦には、象意と言うのがあって、それぞれに属する、単語集的なものがあったのだ。
その単語を使って、いろいろな文章を書く。
金の方位である西位ついて語る時は、富豪になれるみたいな話を書けばいい。
ただ、西について語るから、西のことを語ればいいって問題でもない。
どういうことかと言うと、西は兌の方位だが、西について語る時、先天定位とか、裏卦についても考えるらしいのだ。
普段八卦の鑑定に使うのは後天方位。
裏卦というのは、それぞれの爻の陽と陰が真逆になった卦象の事。乾の裏かは坤になる。
でも、こうなると、扱うべき象意も膨大な数になるし、いくらでも、物語造りができてしまう。
占い師にとっては都合がいいのだろうが、方位との関連性は、薄れるような気がしてならない。