吉凶方位を理解するには、陰陽五行思想の相生と相剋を知っておく必要がある。
陰陽五行とは、木火土金水の5要素のことである。
九星にも、これらの性質が付随している。
一白水星は「水」、二黒土星は「土」、、、といった具合である。
そこで、本命星と、年盤や月盤の各方位の五行属性の関係から、吉凶を判断する考え方がある。
2つ五行属性について考える場合、相生、相剋、比和といった関係性を見出すことができる。
たとえば、水を吸って木が育つから、水と木は、相性がいい。だから、吉と判断できる。
水と水の場合、比和とよぶ。これも、お互いの性質を高めることになるので吉と判断するのが、九星気学による方位学の解釈である。
それに対して、土と水の相性は悪い。これを相剋と呼ぶ。水の流れを土でできた堤防は妨げるからだる。だから、凶と判断する。
気学の場合、相生の関係にある場合、大吉と吉に解釈がわかれる。
たとえば、先に出して、水を吸って木が育つという関係を例にして考えてみよう。
もし、本命星が水星(一白水星)ならば、木の方位、たとえば、三碧木星は、吉になる。吉ではあるが、この関係によって、大きな利益を得るのは、木の方であるから、大吉ではない。水星が本命星の人は、木星を助ける立場なのである。なお、このような吉の方位を、退気とよぶ。
それに対して、本命星が水星にとっての、金の方位(たとえば、七赤金星)は、大吉である。金を冷やすと、表面に水滴が生じるから、相生の関係になるのだ。この場合、大吉になるのは、水は、生じる側だと言うこと。つまり、金の助けを受けて、水星を本命星に持つ人が、どんどん育つわけである。なお、このような大吉の方位を生気とよぶ。
同じように相剋についても考えることができる。
生気(大吉)、比和(中吉)、退気(吉)、死気(凶)、殺気(大凶)は、相生と相剋と比和の考え方から生まれた方位なのである。